人気ブログランキング | 話題のタグを見る

月刊『センチュリー』取材日記

少人数学級実現へ

現在、小中学校の1クラス当たりの定員は40名で、より少ない人数へと移行するのだとか。1学年の人数が多く、ほとんどすし詰め状態の教室で学生時代を送った世代としては、少人数制のクラスは少々羨ましく感じられます。理想としては25〜30名の定員だそうですが、そうなれば教室のスペースもゆとりが出るでしょうね。また、東京都では1ヵ月の上限を2回にした上での土曜日の授業も認める動きがあるそうで、義務教育の現場でも改革が進みそうです。

『国際ジャーナル』の取材で、学習塾や進学塾を訪ねることも多いのですが、ここ数年は生徒の授業に対する習熟度や理解の状況が二極化傾向にあると、よく聞きます。学校では基本的に学習要項に則り、平均的な速度と内容の授業を行いますが、塾などで熱心に学習する生徒には物足りなく、勉強があまり好きではない生徒にとってはついて行くのが難しい。そのため、学校の授業にはどうしても身が入らず、前者はより高度な内容の授業が受けられる進学塾へ、後者は授業の補習を目的とした学びの場へと向かうことになるのだとか。

ある学習塾の塾長は、深刻な不況で世帯収入の減少や不安定化が顕著になっている状況では、学習が十分でない児童・生徒に対する公的な支援に力を入れてほしいとおっしゃっていました。塾に通えるうちはいいけれど、それが許されなくなった場合が心配だというのです。今回、見直されることになった学級の少人数制により、よりきめ細やかな授業が行われるようになれば、教育の現場で生じている学力格差の問題が、少しでも改善されるとよいのですが。
by nlwriter | 2010-01-15 08:56
<< 阪神淡路大震災 寒いですね >>